中古住宅の購入の流れと注意点|欠陥・不具合はホームインスペクションで防ぐ!
どうもこんにちは、ザク男爵でございます。
中古住宅の購入の流れは、新築の注文住宅より簡単です。
希望の中古住宅を見つけて契約書を結び、住宅ローンでお支払いするだけでございます。
しかし中古住宅は築年数に応じて劣化しており、それをチェックしなければ、最悪は欠陥住宅をつかまされるかもしれません。
ですので契約前にホームインスペクション(住宅診断)を受けて、中古住宅の劣化状況を診断することが重要です。
そこでこの記事では、中古住宅の購入の流れについて解説させて頂きます。
不動産会社の営業マンのペースでうっかり契約しないよう、しっかり流れを押さえておきましょう!
中古住宅の購入のおおまかな流れ
中古住宅の購入の流れは、次の3つのステップ、7つの流れですすみます。
【ステップ1】
1・資金計画の検討。
2・物件探し。
3・不動産購入の申し込み。
【ステップ2】
4・ホームインスペクション(住宅診断)。
5・手付金の支払い、売買契約書の締結。
【ステップ3】
6・住宅ローンの申し込み、仮審査、本審査。
7・引き渡し。
希望の物件さえ見つかれば、トントン拍子に手続きがすすむこともあります。
しかし注意すべきは、「4・ホームインスペクション(住宅診断)を受ける」ことですね。
築年数に応じた劣化状況を正確に判断しないと、おもわぬ欠陥住宅をつかまされるかもしれません。必ず契約する前に実施するようにしましょう。
ステップ1:資金計画・物件探し・不動産購入の申込み
中古住宅の購入の最初のステップは、資金計画・物件探しです。気に入った物件があれば、不動産購入の申し込みをします。
この流れは新築の建売住宅と同じです。
具体的な中古住宅を探す前に、まずは資金計画(住宅購入の予算)を立てましょう。
・毎月の住宅ローンは、いくらまでなら大丈夫か?
・毎月の住宅ローンは、いくらぐらいなら余裕がもてるか?
・ボーナス返済する/しない。
じっさいの住宅ローンの返済をイメージしながら、「○○万円までの物件なら買えそうだな・・・」とだいたいの予算を決めます。
「せっかく欲しい物件を見つけたのに、予算オーバーで買えない!」という悲劇を防ぐためにも、事前に予算を決めることをおすすめします。
「住宅購入の予算を決めずに中古住宅を探しはじめること」は、「財布の中身を確認せずに買い物に出かけること」と同じですよ。
住宅購入の予算・資金が決まったら、いよいよ中古物件探しです。
中古物件を探すにはインターネットでの検索はもちろんのこと、
・折込みチラシで探す。
・希望のエリアを歩いて探す。
・不動産会社で紹介してもらう。
なども有効です。
中古住宅では売主が個人であることが多く、売っている情報をネットに公開しない場合もあります。(いわゆる、未公開物件)
ネットの検索だけでなく、不動産会社をつうじて未公開物件も探すのがポイントです。
気に入った物件が見つかったら、不動産購入の申し込みです。一般的には「不動産購入申込書」に捺印して、売主に提出します。
申し込みは契約とはちがうので、申し込みをしたからといって、「絶対に買いなさい!」というルールはございません。
だからといって、気に入った物件すべてに気軽に申し込みするのはおすすめできません。
なぜなら「購入申込金」として、10万円ほどの支払いを求められるケースがあるからです。
内容によっては払った申込金が戻ってこないケースもあるので、申し込みするときは条件を慎重にチェックしましょう(返金すべきなのに戻そうとしない悪質業者がいる)。
申し込んだものの、「やっぱり、や~めたっ!」とキャンセルが多いと、不動産会社との信頼関係が揺らいでしまいます。
だれにも教えたくない人気物件は、きっちり買ってくれる人に紹介したいものです。仁義を欠いては、運命の中古住宅に出会えなくなってしまいますよ。
ステップ2:ホームインスペクション受けてから、契約する。
中古住宅は、この世に2つとない一点ものでございます。
そのため希望の中古住宅と運命の出会いをはたすと、すぐに契約したくなるのが人間です。
しかしご注意くださいませ。
中古住宅は経年によって必ず劣化しております。内装をリフォームしてキレイに見える物件でも、内部構造に問題を抱えているかもしれません。
ですので、契約する前にホームインスペクション(住宅診断)を受けることをおすすめします。
中古住宅の購入で契約前に受けたいのが、ホームインスペクションです。
ホームインスペクションとは、売主・不動産会社ともちがう、第三者の立場から家の状態を診断することです。
ホームインスペクションを受けることで、
・中古住宅の状態がわかる。
・中古住宅の抱える問題点がわかる。
・必要なメンテナンス、リフォームがわかる。
見た目のキレイさに惑わされず、契約の判断ができます。
近年、ホームインスペクションが普及したこともあり、不動産会社から業者を紹介してくれるときがあります。
紹介してくれるのはありがたいのですが、しかし注意が必要です。
なぜなら紹介された業者のお客様はあなたではなく、不動産会社だからです。
つまり診断の目的が「物件を買ってもらうこと」になってしまい、買主が知るべき情報が報告されないのです。これではホームインスペクションの意味がありません。
業者を探すのは手間ですが、意味のある診断にするためにも、業者は自分で探して依頼すべきでございます。
また契約後にホームインスペクションを受けることを伝えると、不動産会社・売主ともに驚き、不信感を抱くこともあります。
ですので、できれば契約前にホームインスペクションを依頼するようにしましょう。
ホームインスペクションの内容にも納得したら、いよいよ売買契約でございます。
中古住宅の売買契約をする前に、「重要事項説明」を書面をもとに受けるのが決まりです。
「重要事項説明」には、
・建物の保証内容について。
・用地、建物への制限など。
・道路、インフラへの制限など。
・手付金の扱い、解約についてなど。
・契約違反時の対応など。
などなど、不動産取引で外せないポイントがたくさん書かれております。
しかし重要事項説明は売買契約と同じ日に実施することが多く、買う側からすると説明されても「?」で終わってしまうのです。
ですので、契約書類は事前にコピーを頂いて熟読しておきましょう。
もしもコピーを渡すのをしぶるようでしたら、その不動産会社は「黒」かもしれません。契約しないことも辞さない、強い姿勢が必要ですよ。
契約書に捺印するとき、手付金を支払います。
手付金は売買価格の5~10%であることが多いです。(2,000万円の物件の場合、100~200万円)
手付金は頭金とちがい、買う側にはあまりメリットのないお金です。お互いの合意さえあれば、安くしてもらった方がなにかと有利ですよ。
また契約前に諸費用の概算額を、書面で確認することもお忘れずに。
ステップ3:住宅ローンの申し込み・引き渡し
無事に売買契約を済ませると、あとはお金(住宅ローン)を払って、物件の引き渡しを待つだけです。
しかし中古住宅では前オーナー(売主)が住んでいることもあり、無事に引き渡しが完了するまで気が抜けません。
中古住宅の購入で住宅ローンを扱うタイミングは3つです。
1・住宅ローンを申し込む。
2・仮審査を受ける。
3・本審査を受ける。
このうち「1・申し込み」「2・仮審査」は、中古住宅の売買契約の前にすませておくことが多いです。
売買契約をむすんでから住宅ローンの本審査を受けますが、このとき仮審査とは別の金融機関に申し込んでもかまいません。
住宅ローンは金利が1%変わるだけで、支払う金額がウン百万変わる世界でございます。あとから後悔しないよう、じっくり選びましょう。
中古住宅の最後のステップは、引き渡しです。引き渡しとは、
・住宅ローンで家の代金をすべて支払い、家のカギを受け取る。
・司法書士に登記申請してもらい、法的にも自分の家にしてもらう。
この2つをすることです。多くは住宅ローンを借りる銀行の事務所で、不動産会社の担当者が立ち合いながら行います。
中古住宅の引き渡しの流れそのものは、新築物件と変わりません。
ただし中古住宅では、前オーナー(売主)が直前まで住んでいることがあり、入居前に建物の状態を再確認する必要があります。
見つけた不具合の責任が、前オーナーなのか、それとも自分なのか、明確にさせましょう。
引き渡し後に見つかった不具合は、瑕疵担保責任の期間内に売主に連絡することが必要です。
まとめ:契約前のホームインスペクションが大切。
中古住宅の購入の流れは、新築の注文住宅よりもはるかに早いです。
ですがトントン拍子で契約を結ぶのではなく、契約前にホームインスペクションを受けることをおすすめします。不動産会社でもなく、売主でもない、第三者の立場から、中古住宅の状態をチェックしておきましょう。
リフォームでキレイに見えても、内部構造は築年数に応じて劣化しておりますよ。ご注意くださいませ。
またホームインスペクション業者は、不動産会社から紹介されることもあります。
しかし紹介してもった業者では、診断目的が「物件を買ってもらうこと」になりがちで、トラブルも多いです。業者を探すのは手間ですが、自分で見つけることが大切です。
いい物件が見つけられれば、新築よりもお得な価格で買えるのが中古住宅の魅力。
しかし中古住宅の品質は新築よりバラつきがあるので、ホームインスペクションを活用して、安心して購入できるようにしたいですね。
素敵な住宅購入を。それでは、また!