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建売住宅を購入する前の8つのチェックポイント

建売住宅を購入する前の8つのチェックポイント

はじめての建売住宅の購入となれば、わからないことが多いのではないでしょうか?

契約を締結してしまうと後戻りできないですし、無理に戻るためには手付金を放棄したり、違約金を支払うはめになってしまったりとリスクが大きすぎます。契約してから後悔しても遅いですから、いろいろと建売住宅購入に関して勉強してから契約しなければなりません。

しかし、悠長に勉強している時間が無いという人も多いでしょうし、契約が数日後に迫っている!という人もいるでしょう。

そこで、ここでは建売住宅の売買契約を締結する前に、これだけは抑えておくべきだというチェックポイントを8つに絞って紹介します。契約前にここに書いていることだけでも、改めてチェックしてから最終決断してはいかがでしょうか。

その8つのポイントは以下ものです。

  1. 建売物件の基本条件(大きさ・間取り・立地環境)
  2. 地盤(これが全てをダメにするかも)
  3. 最低限、必要なもの(点検口や設計図書の有無)
  4. 契約に含まれるもの(オプション工事に注意)
  5. 会社・担当者の対応の質
  6. 施工品質(施工不具合の有無)
  7. 保証期間・アフターサービス規準
  8. 引渡し時期(特に未完成物件なら要注意)

以上の8つは購入後に後悔することがよくある項目ですから、契約前に再チェックしてみましょう。それでは、以下でこれらの項目について詳しく解説していきます。

住宅診断(ホームインスペクション)

1.建売物件の基本条件(大きさ・間取り・立地環境)

最初にご紹介するのは、建売物件の基本的な条件です。これは、改めてお伝えしなくても誰もが物件探しのなかで自然と確認しながら取引を進めていることでしょうから、漏れていることはほとんどないはずです。

建売物件の基本条件

1-1.建物の大きさ(建物面積)

まず、建物の大きさ、つまり建物面積です。広告や物件資料には延床面積と表示されていることもあります。面積は当然に確認していると思うかもしれませんが、今、検討中の物件を何も見ずにすぐに回答できない人は意外と多いのではないでしょうか?

物件見学したときのイメージと違って、意外と小さいということもありますから、確認しておきましょう。

1-2.間取りと動線

間取りは確認されていますね。図面でも現地でも確認していることと思いますが、間取りを確認するときには部屋数だけをチェックすればよいのではありません。実際に生活するときをイメージして動線を確認してみてください。

特に家事をする人の動線はよく確認した方がよいでしょう。家事は毎日の大変な労働でもありますし、夫婦共働きが当たり前になった今、家事の効率性はより重要になっています。

キッチンで料理や洗い物をしているときに、洗濯もすることは多いですね。キッチンと洗濯機置き場、そして洗濯物干場の動線はどうでしょうか。子供が多いと洗濯物も増えて、洗濯機と洗濯物を干すスペースを何往復もするとなれば動線は大切です。

子供の顔が自然と見えやすい動線であるかもチェックしましょう。帰宅した子供が自分の部屋へ行くまでに親の目線に入らないよりは入った方が様子がわかってよいですね。

1-3.立地環境

今の自宅や実家、職場との位置関係で探すことが多いでしょうし、公園やスーパー、学校、駅などとの位置・距離関係もチェックしますよね。

しかし、全ての条件を満たす物件となれば、どうしても予算が合わないといった問題も出てきます。立地が良い物件は土地が高いのでどうしても起こりうる問題です。何を優先して、何を妥協するのか考えながら物件選びをしなければなりません。

2.地盤(これが全てをダメにするかも)

家を買うときは新築でも中古住宅でも地盤のことは気になるのではないでしょうか?

それは建売住宅でも同じです。そして、建売住宅の購入に際しては地盤について確認しやすいので、購入前には必ず地盤を確認しておくべきです。地盤がだめなら、せっかくの建売住宅購入が失敗に終わり、後悔することもあります。

地盤(これが全てをダメにするかも)

2-1.建売住宅の売主が必要な地盤補強・改良工事をしないことがある

住宅を建築する前には、必ず地盤調査をしています。売主が外部の地盤調査会社に調査を委託しているのですが、その調査結果は地盤調査報告書として必ず書面で地盤調査会社から売主へ報告されています。

建売住宅の売主は、その地盤調査結果を受けて地盤補強・改良工事の有無や必要な場合の工事内容を判断しています。

通常は、地盤調査会社の見解や設計者の助言を得て売主が判断しているはずですが、売主である不動産会社によっては地盤対策に関して安全側をみずにリスクを冒していることもあります。つまり、多くの設計者ならば地盤改良や補強が必要だと判断するような地盤調査結果であっても、改良も補強もしないと判断することがあるのです。

本来なら必要だと考えられる地盤なのに、地盤改良・補強工事をせずに建物が建築された場合、建物の重みで地盤が沈下して建物が傾いていくことがあります。住宅診断(ホームインスペクション)をしたとき、完成時点で既に傾いてしまっている住宅もありましたし、2~3年後に傾きが大きくなって気づくことも多いです。

このような状況の住宅に住み続けるのは危険ですが、その時点から売主と交渉してもなかなか解決しないこともあるので、できる限り地盤について購入前に確認しておきたいものです。

2-2.建売住宅では必ず地盤調査報告書がある

建売住宅では、買主がその物件について売買契約を締結する前に地盤調査結果は出ているので、調査結果を確認することができるのです。これは建売を買うメリットです。

売主から、地盤調査報告書を提出してもらい、その内容を確認しましょう。地盤改良・補強工事をしているのであれば、地盤改良・補強工事の施工報告書があるはずですから、それも提出してもらいましょう。但し、専門知識のない人がこれらの書類を見ても理解ですから、売主や設計者から地盤の状況や対策についてそれらの書面を基に丁寧に説明して頂くよう求める必要があります。

しかし、残念ながら営業マンの多くは、地盤調査報告書の見方がわからない人も多く、また調査結果に対する判断が適切にできない人も多いです(できる人が珍しいです)。建物の設計者が説明してくれるならよいのですが、建売では設計者が表に出てくることがほとんどないので、希望しても直接に説明を受けられないことが多いです。

2-3.第三者に相談してでもチェックすべき

そこで、買主がとるべき対策は、第三者の専門家に地盤調査報告書や地盤改良・補強工事の施工報告書を見てもらって、意見やアドバイスを求めるとよいでしょう。購入に際して、住宅診断(ホームインスペクション)を依頼するならば、そのときの担当者に見てもらえないか相談するとよいでしょう。

見てもらえないなら、地盤調査報告書などの第三者チェックのサービスを検討してはいかがでしょうか。

3.最低限、必要なもの(点検口や設計図書の有無)

建売住宅の購入に際して、これだけは必要だといえるものが無い、もしくは提示してもらえないということがあります。売買契約の後に買主が希望しても話をはぐらかされたり、拒否されたりすることがあるので、必ずここで挙げることは契約前に売主へ聞いておくべきです。

最低限、必要なもの(点検口や設計図書の有無)

3-1.点検口の有無

多くの住宅には点検口があります。点検口とはその名の通り、点検を目的として設置されるもので、普段は見ることのない床下や屋根裏(小屋裏)、天井裏などを確認するためのものです。

この点検口が無い住宅では、床下や屋根裏などを容易には確認できないことになり、何かあった際には床や天井を壊す必要があるのです。新築する際にきちんと点検口を設置しておくだけでよいのですから、それくらいのことは売主がやっておくべきですよね。

しかし、現実に点検口のない建売住宅も販売されているので必ず確認しましょう。確認方法は図面に記載されているかどうかと現地で見て確認することです。できれば、点検口を実際に開けてみて内部を覗いて施工不良がないかチェックするところまでしておきたいものです。

3-2.設計図書

建物を建築する際は、最初に設計者(建築士)が設計しており、必ずその設計図があります。設計図には平面図、立面図など多くの種類がありますが、それをまとめたものが設計図書です。これは「せっけいとしょ」と読みます。間違えて「せっけいずしょ」と読んでしまっても気にせず、続きを読み進めましょう。よくある間違いです。

建売住宅では、この設計図書の図面の種類が少ないことが多く、買主から希望しても「渡せない」「そもそも作成している図面はこれだけだ」と言われることが多いです。大手ハウスメーカーが分譲している物件では、豊富な種類の図面が出てきて、まさに設計図書という感じなのですが、中小規模の不動産会社や低価格を売りにしている分譲業者(パワービルダーなどと言われる業者)では、作成している図面が少ないのが現実です。

そこで、最低限必要な図面と関係資料をあげておきます。

  • 各階平面図
  • 立面図
  • 断面図
  • 敷地配置図
  • 地盤調査報告書
  • 地盤改良・補強工事の施工報告書(施工している場合のみ)
  • 建築確認申請書・確認済証

以上はあくまでも最低限度のものであり、これで十分だというわけではありません。残念ながら、低価格を売りにしている分譲業者では、この程度のものしか提出してもらえないことが多いですし、地盤調査報告書の提出は拒まれることも多いです。

また、契約時点ではまだ取得していないことも多いのですが、引渡し時か引渡し後には検査済証も受領する必要がありますから、受領できることを契約前に聞いておきましょう。これが無理だと言われたら、違法建築の可能性もある物件なので買わない方がよいです(最近の新築ではあり得ないと思いますが)。

ちなみに、設計図書などの資料が多いと安心だというわけではなく、あくまでも必要最低限であることを理解しておきましょう。

4.契約に含まれるもの(オプション工事に注意)

売買契約を締結する前に注意して確認しておきたいことの1つに、売買契約に含まる項目のチェックです。建売住宅と言っても、物件によって契約対象に含まれる設備などに大きな違いがあります。まだ完成していない物件を買うときには特に注意すべきです。

4-1.モデルハウスと購入物件は別物

モデルハウスでは設置されていた設備が、購入物件には設置されないということはよくあることです。一般的には営業マンからそういった説明を受けられるのですが、丁寧に説明してもらえないこともあるので自分でも確認しなければなりません。

完成物件を買うときは、現地で1つ1つ付いているかどうか確認していけばよいのですが、それでも当然に付いていると思っていたものが付いていなかったということもあります。付いていないことが、契約書のなかで説明されていて、契約の当日になってはじめて知った(または気づいた)という人も少なくありません。

4-2.カーテンレール・網戸は要チェック

たとえば、カーテンレールは最近ではオプション工事にしていることも多いです。網戸やサッシのシャッター(昔なら雨戸でしたが)もオプションになっていることがよくあります。オプションは決して安くないので、どのような設備が付いていて、何がオプションなのか確認してから契約しましょう。

5.会社・担当者の対応の質

会社・担当者の対応の質

建売住宅に限るわけではないですが、住宅を購入する上で見極めたいことの1つに担当者や会社の良し悪しがあります。対応の質ですね。

ここで誤解してはいけないのは、単純に丁寧な人かどうかを見極めるだけでよいのではないということです。

丁寧でいい人でも知識不足で買主が必要な情報を得られないようでは困ります。もちろん、誤った情報でも困ります。新人の営業マンはどうしても経験が浅いですから、買主も自分である程度は勉強しながら取引を進めないと損することがあります。

若い営業マンでなくても業界経験が浅い人は多いですから、見た目や年齢で判断してもリスクがあります。

住宅ローンや税金のことなどマネー系の相談・質問にもスラスラ回答してくれるのか、ぎこちない対応になるのかは1つの判断材料になるでしょう。

6.施工品質(施工不具合の有無)

建売住宅を購入する上で避けては通れないことが、建物の施工品質の問題です。いまだに数多くの欠陥住宅が世に送り出されており、購入後に発覚した施工不良に関して売主との交渉が思うように進まず、大きなストレスと負担を抱えている人は多いです。

施工品質(施工不具合の有無)

6-1.欠陥住宅・施工不良が多い理由

住宅の部材の多くが工場で生産さえるようになり、国が用意した制度に基づく検査や瑕疵保険があるものの、これらが上手く機能していないため、そして建築会社や不動産会社の現場管理・品質管理への意識の低さ、コスト再優先などの問題もあるため、多くの施工不良問題(欠陥問題)が生じているのが現実です。

販売を担当する営業マンは建築のプロではないので建築知識に乏しく、詳しいはずの設計者は現場へ出てこないので、建物に詳しくない者同士で高額な商品の売買を進める図式になっています。これも買主が施工不良に気づかずに購入してしまう要因の1つになっています。

6-2.契約前に住宅診断(ホームインスペクション)

欠陥・施工不良のリスクを抑えるための有効な方法は、専門家に住宅診断(ホームインスペクション)を依頼することです。建物の施工品質をチェックしてもらい、施工ミスなどがあれば指摘・報告してもらうのです。もちろん、売主にはそれを補修してもらう必要があります。

売買契約前なら、大きな欠陥が見つかるなどすれば、購入を中止することもできますし、軽微な施工不良など補修を約束してもらった上で契約することができますから、契約前に依頼することが推奨されます。

契約後に依頼する場合でも、見つかった施工不良などについては引渡し前までに補修してもらうよう約束するとよいでしょう。引渡し前の立会いの機会は買主にとって重要な機会ですから、しっかり時間をかけてチェックしましょう。

6-3.不動産会社との交渉も大事

契約前に住宅診断(ホームインスペクション)を依頼する場合、売主へその受け入れをお願いする必要がありますが、稀に受け入れに難色を示す業者もあります。見られると困ることでもあるのかと感じてしまうわけですが、拒否する売主ほど心配になりますから、強い気持ちをもって交渉した方がよいでしょう。

ちなみに、売主が断っているわけでなく、間に入っている仲介業者が勝手に断っていることもあります。仲介業者は、成功報酬で仕事をしているため、他の同業者が先に売ってしまうリスクを考えて、少しでも焦らせて早く契約しようとすることが多いのです。

実際に、先に誰が契約する可能性はありますから、住宅診断(ホームインスペクション)の手配はできる限り迅速に行うようにしましょう。

7.保証期間・アフターサービス規準

住宅診断(ホームインスペクション)で建物をチェックしたとしても、完成物件を購入するのであれば、建物の何もかも全てをチェックできるわけではないため、保証やアフターサービス規準もチェックしましょう。

保証期間・アフターサービス規準

7-1.保証は最低限かプラスαがあるか

新築住宅については、10年間の保証が義務付けられていますから、仮に売主から保証について説明を受けていなくても、契約書に記載がなくても10年間の保証は有効です(実際には契約書には記載しているはずです)。

しかし、10年保証は法律で定めた最低ラインの話なので、売主によってはもっと長い期間の保証をしていることもあります。10年超の保証があるならば、契約書や保証書でその期間を確認しましょう。

保証内容は、法律で定めているのは基本構造部分と雨漏りのみが対象になっていますが、会社によっては対象範囲を広げていることもあります。期間と一緒に保証の対象についても確認しておきましょう。

7-2.アフターサービス規準

保証制度とは別にアフターサービス規準を設けている売主も少なくありません。アフターサービス規準がある場合は、住宅の部位ごとに期間と対応内容を定めているものが多いですが、その内容の確認は書面でしてください。

中小・零細規模の不動産会社が売主である建売物件なら、明確なアフターサービス規準を設けていないことも多いです。買主から「アフターサービス規準を見せてほしい」と頼んでも、売主から「何ですか?それ」と返答される例もあります。

「基準は作成していないけど、何かあれば言ってください。その都度対応しますから」といった説明を受けることもしばしばあります。大手のように体系化・書面化していないことが多いですから、いくら書面を求めても作成していないものは出てきません。

建売住宅を購入判断する際には、アフターサービス規準があるかどうかも1つの参考材料にするとよいでしょう。

8.引渡し時期(特に未完成物件なら要注意)

引渡し時期

最後に解説するのは、引渡し時期の確認です。引渡しとは、購入した住宅を売主から買主へ受け渡して買主が自由に使えるようになることです。一般的な取引では、引渡しの際に売買代金の残金の全てを支払うため、引渡し日=残代金の支払日(決済日)となります。

完成物件を購入するのであれば、売主都合で引渡し時期がどんどん延期されていくということはないですが、これから建築する物件や建築中の物件を購入するのであれば、引渡し時期は必ず確認しておかなければなりません。

同時に確認すべきは、引渡しが遅延した場合の措置です。一般的には売主都合による引渡し遅延は契約違反にあたり、違約金の対象となりうるのですが、それを完全に否定した契約内容とすることがあるので注意が必要です。

引渡し日と引渡し遅延時の措置は予め口頭で説明を求めておき、契約に際しては契約書にその内容が盛り込まれているか確認しておきましょう。

建売住宅を購入する前に買主がチェックしておくべきことを8つ、解説してきました。いずれも大事なことばかりですが、地盤や施工品質のことのように自分だけで解決することが難しいこともあります。自分自身で調べて確認できることは自力で頑張り、専門家に頼るべきところは頼るというメリハリをつけて、建売住宅の購入を成功させてください。

住宅診断(ホームインスペクション)

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