購入したい建売住宅が予算オーバーだったときの対処法

多くの物件を見学した結果、ようやく希望の建売住宅を見つけたものの、考えていた価格帯より高くて予算オーバーだったということもあります。せっかく価格以外の条件が一致する良い物件を見つけたのに、予算オーバーで諦めることは現実的に十分起こりうることですね。

1.希望の物件が予算オーバーということは多い

建売住宅の販売価格は10年、20年前に比べて本当に安くなりました。事業主の努力によって建築コストを抑制してきたからです。もちろん、コストカットによる品質問題、欠陥工事問題もありますが、安くて買いやすくなったのは消費者のメリットになっています。

しかし、それでも希望の物件が予定していた予算をオーバーすることはあります。多くの人は、住みたい住宅に対して自己資金等の条件から考えられる物件よりも、少し良い条件を目指す傾向にあるからです。予算オーバーは建売住宅に限らず、住宅購入を希望する多くの人に起こっている問題です。

2.建売住宅の販売価格が予算オーバーのときの対処法

それでは、希望物件が予算オーバーとなったとき、買主はどうすればよいのでしょうか。ここでは、予算オーバーの建売住宅を購入するための方法を紹介します。

2-1.価格交渉で値下げをお願いする

予算オーバーを解消するために、最も有効なことは販売価格の値下げです。値下げ(値引き)してもらうことができれば、予算に近づくことも可能でしょう。

しかし、値下げ交渉に応じてくれないこともありますし、値下げしてもくれても金額が予算に届かないこともあります。買主としては、「その物件を購入したいこと」と「予算が不足しているので値下げしてほしいこと」をはっきりと伝えて交渉するとよいでしょう。

値下げしてくれるかどうかは、売れ行き・反響数・売主の個別の事情によるところが大きいですから、必ず価格交渉が成功するとは限りません。

2-2.予算を増やす

予算オーバーへの対応策はある意味単純です。価格を下げてもらうか、予算を上げるか、いずれしかないからです。予算をあげるというのは、そう簡単ではありませんが、どうしても買いたいならば以下の2点を検討してみましょう。

・自己資金を増やす

予算を増やす方法の1つは、自己資金を増やすことです。夫婦いずれかの貯金を当初の予定以上に使うか、親から資金援助を受けると言ったことが考えられます。住宅取得資金の贈与は税金面の優遇もありますから、検討してみるとよいでしょう。

また、勤務先によっては住宅購入資金の一部について融資を受けられることがありますが、これは住宅ローンとは別枠なので自己資金扱いとすることができます。また、勤務先からの融資は低金利であることが多いので、条件的にも考える価値はあるでしょう。

・借入額を増やす

もう1つの方法は住宅ローンの借入額(融資額)を増やす方法です。これは、毎月の返済額に影響することですから、最も慎重に考えたい方法です。

生活費などをコストカットしてローン返済に充当することや、将来の人生設計も考慮しなければなりません。毎月の返済が厳しくて必要な貯金ができず、子供の教育費や老後資金が捻出できない事態は避けたいですね。

建売住宅の購入に際して予算オーバーだったとき、買主が取れる方法はそう多くありません。ここに挙げたことで対処しきれないときは、無理せずに諦めることです。

そして、しばらく経過してからその物件の広告を見てみるとまだ売れていないということもあります。そのときには、再度、値下げ交渉を仕掛けることで希望価格まで下がることもあります。完成後、しばらく経っても売れないとき、売主によってはそのプロジェクトに関して損失が出てでも売りたいと判断することもあるからです。

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