ここでは建築条件付土地(宅地)を購入してから、住宅を新築し引渡しを受けるまでの本来の流れと基本的な注意点について説明します。
1.物件探しと建築条件付土地の検討開始
住宅探しをする際に、はじめから建築条件付土地の購入を目指している方はそう多くありません。建売住宅を探している過程や土地(建築条件無し)を探している過程で不動産仲介業者に案内されたことがきっかけとなることが多いです。
結果として、建築条件付土地の購入を検討することになった場合(もちろん検討段階の前でも良い)、建築条件付土地とはどういうものであるかを学んでおかなければなりません。
2.建築条件付土地の見学と検討
建築条件付土地の検討段階では、以下の点に注意しなければなりません。契約へ進む前にこれらを確認しておくようにしましょう。
- 予算を土地代金と建築費用の総額でチェック
- 土地の立地・形状・道路条件をチェック
- 建築会社の指定内容をチェック
- 建築条件付土地の売買契約と建築工事請負契約までの期間をチェック
- 建築できる建物の規模や設計の自由度をチェック
3.建築条件付土地の購入申し込み
購入の申し込みは契約ではありませんので、申し込み後に撤回したとしても特にペナルティはありません。しかし、安易な気持ちでの申し込みは不動産業者等との信頼関係に問題が生じますので、慎重に、真剣に検討してから行うようにしましょう。
4.建築条件付土地の売買契約の締結
上記2で挙げた注意点について売買契約書でもしっかりチェックしておきましょう。売買契約の前には重要事項説明も行われますが、いずれも専門的なことばかりで一般の方が初めて見て簡単に理解できるようなものではありません。
よって、契約の数日前に重要事項説明書と売買契約書を不動産業者より頂いて、その内容を熟読しておき、不明点は契約日より前に質問しておく方が良いでしょう。契約時の重要な注意点は以下の点です。
5.建物プランの検討・打ち合わせ・建築工事請負契約の諸条件の確認
建築条件付土地の売買契約を締結した後は、いよいよ建物プランについての打合せが始まります。この段階での注意点には以下の点があります。
6.建築工事請負契約の締結
上記5で諸条件を確認できれば建築工事請負契約書を締結します。
7.建築確認申請
指定確認検査機関へ建築確認申請を行います。建築確認申請とは、建築予定の建物について図面等を提出して建築の許可を得る手続きです。
8.工事着工
建築確認申請の手続き完了後に、建物本体の工事に着手します。ただし、地盤改良工事は先に着手しておくこともあります。
9.工事中の住宅検査
建築工事が始まると建物の施工品質をチェックしなければなりません。特に、建売住宅に近いイメージの取引である場合は、工事監理者が実質不在であるため注意が必要です。
10.完成・引渡し
建物が完成すれば、施主検査(竣工検査や内覧会ともいう)にて図面通りに建築されているか、施工品質に問題ないか自分自身でチェックしなければなりません。そのチェック後に引渡しを受けて入居となります。