内覧会は前述したように、買主にとっては大事な機会です。しかし、施工精度・品質をチェックすると言っても普通の買主には難しいです。キズや汚れならば、見ればわかるので気になる点は指摘しておけばよいですが、それ以外のチェック項目が問題です。
特に、床下の土台、束、金物や屋根裏の柱、梁、、、、などと言われてもどの状況なら適切な工事なのか判断できるものではありません。
そこで、第三者の専門家に依頼して、自分の代わりに施工精度・品質のチェックをしてもらうことがかなり増えました。大きな買い物ですから、自分で出来ないことをプロに依頼するのは当然の時代の流れかもしれません。
専門家としては、やはり建築士が挙げられます。その他にもいろいろ関連する資格はあるものの、どれも信用が低いので建築士の資格を持っていることを最低条件として、あとはできる限り住宅の検査業務の経験が豊富な方にお願いすると良いでしょう。
ただ、大事なチェック項目が非常に多い一戸建て住宅と違って、マンションの内覧会は少し考えなければなりません。一戸建てならば建物の主要な構造部分の一部を完成してからでも検査できますが、マンションの内覧会の時には構造部分はほぼわかりません。
マンションの内覧会では、専門家に依頼して同行してもらっても確認できる範囲がかなり限られているので、その点も考慮して検討する必要があります。一戸建ての内覧会立会いを専門家に依頼する価値は十分にあると思いますが。