住宅の売却をどの不動産業者に任せるか？

○ご自宅の査定は複数業者に

　住宅を売却しようというときに、売却を成功させるかどうかを左右する大事な要素の１つが、「どの不動産業者に売却を依頼するか？」という点です。

　住宅の売却を自ら行う、つまり自分で買主を直接、見つけて契約するということはほぼ不可能です。知人・親戚・隣近所で購入したいという方を偶然に発見できない限りは難しいでしょう。また、見つかったとしても不動産知識の無い者同士の直接取引はトラブルが起こりやすいので、あまりお奨め致しません。

　不動産仲介業者に自宅の売却の媒介（仲介）をしてもらって、買主を見つけてもらうことが一般的ですし、良い方法です。その不動産仲介業者をどこにするかが問題ですね。

　不動産仲介業者を選ぶ前に、まずは複数の不動産業者に売却の査定を依頼しましょう。このときに依頼する不動産業者は1社ではなく、複数であることが重要です。不動産の査定は、ある程度のルールに則って提示される金額ですので、複数の不動産業者に依頼したとしても査定金額に大差があるわけではありません。

　しかし、その地域の、その時の、相場観を養うことができますし、不動産仲介業者や担当者の対応の良し悪しを見比べることもできます。ですから、自宅の売却査定は複数の不動産業者に依頼することを心がけてください。今では、不動産査定を一括で依頼できるサービスもあって便利ですので、それを活用するのも良いでしょう。

○大手不動産業者がよいが地域によっては大手以外も強い

　複数の不動産業者から査定額が提示されてからは、どの不動産業者に売却を任せるか決めなければなりません。そこで多くの場合において候補にあがるのは、大手不動産業者でしょう。

　大手不動産業者に依頼するメリットは顧客の多さです。知名度や安心感といったものがプラスに働き、多くの買主が大手不動産業者に問合せをしています。買主が多いことは売主にとっても売却を成功させる可能性が高まることでもありますし、売主にも有利といえます。結果として、売却物件も多く集まってくるために、買主が多く集まり、、、と良い回転になるわけですね。

　しかし、常に大手不動産業者が有利だと言えるわけでもありません。地域によっては、大手不動産業者がしっかりとカバーしていないこともありますし、地元で地域密着で多くの実績を積み重ねている不動産業者もあります。これを見極める１つの方法はチラシの量です。新聞折り込みやポスティングされるチラシが毎週のように配布されていれば、その地域での営業活動に注力していることがわかります。

　但し、今の時代はインターネットでの広告宣伝活動が大事になっていますので、紙媒体のチラシにそれほど注力していなくても不動産ポータルサイトや自社サイトで積極的に活動している業者が無いかも見ておくべきでしょう。販売活動にコストをかけてくれるかどうかは１つのチェックポイントですね。