マンションのエントランス付近のスペースにいる管理人さん。この方には、聞いてみると良いことがたくさんあります。専門家が中古マンションの建物調査へ行く際にもいろいろなことを聴聞します(利用されるサービスによって異なりますが)。
たとえば、「長期修繕計画」について以下のことを確認しましょう。
- 長期修繕計画があるか?
- 長期修繕計画に屋根の防水・外壁の修繕・給排水設備・電気設備・エレベーター・鉄部の塗装・建物調査などが含まれているか?
- 修繕積立金がマイナスになる計画になっていないか?
→ マイナスの計画ならば、大幅に修繕積立金を上げる可能性が高いと予測しておきましょう。 - 築10年以上経過しているマンションの場合、修繕計画の見直しをしたことがあるか?
- 修繕積立金があがる計画になっていないか?
- 修繕積立金が上がる場合、いつ、いくら上がる計画になっているか?
- 一時金を徴収する計画になっていないか?
- 一時金を徴収する場合、いつか?いくらか?
ちなみに、管理人さんによっては、これらのことを全く把握していないこともあります。それは、そのマンションの管理組合との契約形態や管理人さんの熱心さにもよります。上記のすべてを把握していない場合には、その管理人からの情報取得には期待できません。
そういった場合は、管理会社や理事長に確認すると良いでしょう。これらのことを把握している管理人かどうかは、良い管理人であるかどうかの判断材料にもなります。マンションの管理状態は、管理人の影響もありますからね。
さて、上記にあげたチェックポイントは全て長期修繕計画に関するものです。そのマンションを適正に維持していくために必要であり、非常に大事なものがこの「長期修繕計画」です。
長期修繕計画は、これ自体がないマンションもあるのですから驚きます。築年数の古いマンションほど、長期修繕計画のない確率があがります。
万一、購入検討中のマンションが、このようなマンションであったら、購入後に自ら長期修繕計画の作成に乗り出すぐらいの気構えがないとオススメできないものが多いです。
仮に、これから長期修繕計画を作成しても、今までに計画的な修繕が行われていない可能性が高いために、金銭的にも精神的にも負担が大きくなることが予想されますので、慎重に検討したいところです。
長期修繕計画があったとしても、その計画内容は適切なものか、所有者の金銭的な負担はどうか等をよく確認してください。もちろん、将来的な負担の変化も要チェックです。