新築未入居のマンション

物件の見学のため現地へ行く前にチェックできることもありますので、ここではその1つを説明します。

広告によく掲載されている言葉で、「新築未入居」というものがありますね。文字通り新築後、誰も住んでいない住宅というわけです。当然、使用されていないので室内は綺麗なものです。こういった新築未入居のマンションは多く、広告には「即入居可能」と書かれていますので、注意して見てみてください。多くの新築マンションは青田売りのために契約時点で実物を見れないですが、、新築未入居のマンションならば、新築同様なのに完成物件を見られるというメリットがあります。

しかし、この「新築未入居」というフレーズからは逆にデメリットも読み取ることができます。それは、基本的には「新築未入居」=「売れ残り」ということです。売れ残ったマンションの住戸ということです。一旦、事業主から誰かが購入したものの何らかの事情によって入居することなく、売却するケースもありますが。

売れ残りの住戸の場合、売れ残った原因はいろいろとありますが、その1つの大きな理由として価格設定に問題があったことが考えられます。簡単に言いますと、マンションの新築分譲時の売り出し価格が高すぎたわけです。

ですから、新築未入居のマンションを購入される場合は、新築時の売り出し価格で購入すると高すぎる可能性があるとお考えください。その分、将来、売却しようとしたときに購入価格との差(値下がり分)が非常に大きくなることが予想されます。

それでは、どれぐらい高いのかといいますと、難しいところです。売れ残っている住戸が1戸や2戸程度であり、完成から3ヶ月程度までであれば、別に高すぎるとまでは言えません。

逆に、完成後1年も経過しているのに、総戸数100戸のマンションで10戸程度も売れ残っているようであれば、かなり高いと判断してよいでしょう。事業主としては失敗だった自分譲事業です。

新築未入居と記載されているマンションは、完成時期と販売戸数をよく確認しておきましょう。ちなみに、完成後1年以上経過しても売れ残っているマンションが普通に仲介物件として販売されていることもあります。

こういったマンションを購入する場合は、値下げしてもらうことが前提ですね。売主が値下げして販売していることもありますが、値下げしていないこともあります。また、値下げしていてもそこから交渉次第でさらに値下げしてもらえることもあるので、購入する価格については慎重に検討するとよいでしょう。

そして、購入時の総額に注意してください。販売当初よりも値下げになっていても、仲介手数料が生じることで値下げメリットがほとんどないこともあるからです。

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