建売住宅購入のポイント 〜 一級建築士の実務経験から 〜

資産価値として見る建売住宅

荒井:
 建売住宅も当然ながら不動産ですから、不動産価値、資産価値についても考えなければなりませんね。資産価値という意味では、敷地条件も大事ですし、特に接道条件(=前面道路と土地の関係)もチェックしなければなりませんよね。

石神:
 そうです。接道条件でいえば、前面道路が4.0m以下の場合、道路中心線から2.0m後退する(=セットバックする)必要がある規制はある程度認知されているようで、このことを前提にお客様から質問を受けることも多いです。

荒井:
 確かにそうですね。住宅診断などの問合せを受けているときにも、診断と直接関係ないものの、よくこのお話が出て相談をお受けします。だいたいの意味は不動産業者から説明を受けたり、ネットで調べたりしてご存知ですが、一般的に4m巾の道路に接する土地に比べて資産価値が低い、流通価格が安い傾向があるということまではご存知ない方も多い印象です。

荒井:
 その他に道路に関しての注意点といえば、どういったものがありますか?

石神:
 前面道路は公道(区道・市道など)が最も安心ですが、私道の場合があります。この時、この私道が建築基準法の道路として認定されているか否かを行政庁で確認する必要があります。私道という事は所有者がおりますので、この道の通行権などの条件が設定されている場合があり注意が必要です。

荒井:
 そうですね、通行権に関して隣地とトラブルになっているケースに関わったことがありましたが、解決は難しいです。道路については、これだけで話が広がってしまい建売住宅の話からそれてしまいますので、今回はこの辺にしてまたの機会に掘り下げたいと思います。

荒井:
 アネストの住宅診断のなかに、越境物の確認があります。越境物は建物本体ではありませんが、あえて住宅診断のなかに入れていますね。

石神:
 越境物は意外と隣地との間でトラブルになることが多いものですから、建物本体ではないものの、確認しておきたい項目ですね。ただ、住宅診断ではなく、こういったリスクチェックまですることがアネストの住宅診断のいいところだと思います。(笑)

 建設地に隣地の工作物や植樹が越境している場合があります。通常、これらは現在の所有者と隣地所有者とが覚書を取り交わす事により、双方が認知しておくべきものです。

荒井:
 建売住宅で越境物がある場合は、本来ならば売主である不動産会社が販売前に隣地と話し合って解決しておくべきですよね。伐採や撤去できるものであれば、そうしておいてもらい、すぐにできない場合には建て替え等の際に越境しないことを覚書で確約してもらうとか。

石神:
 その通りです。実際には、トラブルの種を解決せず、だまって買主へ引き渡してしまうことも多いようですから、買主は新築住宅であっても越境物の有無を確認すべきでしょう。これは建売に限ったことではありませんが。

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石神昭二 ○インタビューに回答する専門家
石神 昭二 (一級建築士)

住宅コンサルティングのアネストで住宅検査・診断を担当
住宅の設計・監理の経験が豊富で、今は住宅購入の相談、第三者の住宅検査・住宅診断(ホームインスペクション)を行っている。建売住宅の購入サポート(診断・検査など)
荒井康矩 ○インタビュアー
荒井 康矩

住宅コンサルティングのアネストの代表者
不動産会社で住宅売買の仕事に従事した後、住宅コンサルティング会社を創業し、数多くの住宅購入相談を実施している。

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