「いつ家を買うか?」というテーマで年齢、年収について見てきました。「30歳代半ばで年収が400~600万円の方がはじめて家を買うタイミングになっている」ということがデータからわかりましたね。次は、住宅を購入する人の予算についてみていきます。
住宅購入の予算とは、住宅の購入に関わる資金の総額です。頭金や諸費用はもちろん、住宅ローンの借入額もそうですし、直後にリフォームするならばその費用も含めて予算として考えるべきでしょう。いったい、どれぐらいの予算を住宅購入に充てているのでしょうか。
住宅種別ごとの住宅購入資金の平均
ここでも、国交省の住宅市場動向調査(平成24年度版:平成25年に公表)の結果を参考にしてみます。住宅種別ごとの資金総額の平均は以下のようになっています。
- 注文住宅 3,614万円(42.7%)
- 分譲住宅 3,597万円(31.6%)
- 中古住宅 2,192万円(45.8%)
- リフォーム 230万円(81.6%)
( )内の数値は自己資本比率です。資金総額に占める自己資金の割合ですね。注文住宅であれば、「3,614万円×42.7%」ですから、約1,543万円が自己資金ということになります。
自己資金が思いのほか多いと感じる方もいらっしゃるかと思いますが、贈与などで全額を自己資金で賄う方もいることと、年配者はほとんど住宅ローンを組まずに自己資金で購入する方もいるため、平均値でみるとこのようになるのでしょう。
ただ、予算は地域性が大きく影響するため、このデータがどこまで参考になるかという問題があります。
住宅ローンの年間支払総額と返済負担率
この記事ははじめて家を買う方が多く見ていることと思いますが、その年齢層からも住宅ローンを利用される方が多いでしょう。そこで住宅ローンの年間支払総額と返済負担率について見てみましょう。
- 注文住宅 110万円(19.1%)
- 分譲住宅 111.9万円(17.3%)
- 中古住宅 95.2万円(16.4%)
金額=年間支払総額、%=返済負担率
年間支払総額とは、毎月の住宅ローン返済額とボーナス払いをプラスした返済額です。そして、返済負担率とは、税込年収に対する年間支払総額の割合です。たとえば、税込年収が600万円で年間総支払額が120万円ならば、120万÷600万円で返済負担率が20%ということになります。
返済負担率は25%以下が目安だと言われておりますが、平均値で見るともう少し低めであることがわかります。
住宅購入の予算を検討する1つの参考にしてみてください。