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住宅ローン・資金計画の注意点・基礎知識

住宅ローンの繰り上げ返済:「期間短縮」と「返済額軽減」の違いは?


 家計をやりくりしながらせっかく資金を貯めたのに、それなりの効果が得られなければメリットは少なくなってしまいます。効果的な「繰り上げ返済」のためには仕組みを知って、賢い繰り上げ返済に取り組んで行きましょう。

 繰り上げ返済と一口でいっても、方法でいくつか選択肢があります。

■「全額繰り上げ」か「一部繰り上げ」か

 いきなり極端なお話になりますが、繰り上げ返済は残高を全額一括で返済してしまう方法と一部だけ返済することができます。手続きの際には一般的に繰上げ返済手数料が掛かりますので、出来るだけ一括で返してしまいたいところですが、住宅ローンを返済しながら数百万円〜数千万円もの貯金をためることはなかなか難しいでしょう。

 また次回で触れたいと思いますが、繰り上げ返済はできるだけ早く行った方がオトクだという性質があります。長期間貯蓄して一括返済を目指すよりは、まとまった金額ができたら定期的に返済する方が数回分の手数料を支払っても有利かもしれません。繰り上げ返済の手数料等の設定は金融機関によって異なりますので、あらかじめチェックしておくようにしましょう。。

■「期間短縮」か「返済額軽減」か

 前述の「一部繰り上げ返済」を行う際には以下2つの選択肢があります。

 返済期間を短くしたい場合は「期間短縮」、毎月の返済額を減らしたい場合は「返済額軽減」です。
一見するとちょっと迷いますよね。返済期間も短くしたいし、もちろん月々の返済額も減らしたいし……どちらがオトクなのでしょうか?

 一般的には同じ金額を繰り上げ返済した場合「期間短縮」の方が最終的には利息を軽減できる効果がはるかに高いです。

 たとえば、借入額3,000万円、長期固定金利2.5%、返済期間35年、ボーナス払いなしの場合、毎月の返済額:107,248円。5年後に「103万円」の一部繰り上げ返済を比較してみます(手数料は同じとします)。

「期間短縮」の場合
毎月の返済額(次回から):107,248円
残り返済期間:28年4ヶ月  ⇒減少する利息額:1,110,636円

「返済額軽減」の場合
毎月の返済額(次回から):103,178円
残り返済期間:30年0ヶ月  ⇒減少する利息額:435,074円

 毎月の返済で特に困っていないようなら「期間短縮」を選択すれば良いと思います。毎月の返済額は変わらないですが、効果を実感出来るのは完済し終えた後かもしれません。

 但し、家計の状況で毎月の返済を少しでも減らさないと厳しい場合は「返済額軽減」を選択して家計を立て直す方が良いと思います。特に教育費等が増える時期はなおさらです。というわけで、個々の状況によって繰り上げ返済の選択肢は変わると思います。

 お勧めしていることは、ご家庭の将来資金計画(ライフプラン)を一旦立ててから、わが家にとってはどの時期に?いくら?どの方法で?繰り上げ返済を行うのが良いのか。ライフプラン上でシミュレーションをして見て判断することが賢い方法だと思います。

 次回は繰上げ返済をする時期について「住宅ローンの繰り上げ返済:「1年後」か「10年後」か、その違いは?」でお話します。

山下修一
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