住宅診断に買主は立ち会うべきか

質問内容

購入したい物件が見つかったのですが、契約前に住宅診断(ホームインスペクション)をしたいと考えています。次の週末に住宅診断(ホームインスペクション)をしてから購入するかどうか最終判断し、購入するならば、その後に売買契約をする流れが買主側の希望です。

しかし、不動産会社からは「そんなに待てないし、他の人が先に買うかもしれない」と言われており困っています。自分たちが住宅診断(ホームインスペクション)に立ち会わなくてよいのならば、平日に診断してもらうことができ、全体のスケジュールを早められるのですが、買主が立ち会わなくてもよいでしょうか?

回答内容

住宅診断(ホームインスペクション)を住宅の購入前に利用することは一般的になっていますが、不動産会社や売主の全てが買主の都合に合わせてスケジュールを組んでくれるわけではありません。それぞれの都合や考えもありますし、それぞれが自分の利益を考えて行動するのもまた自然なことかもしれません。

この質問に対するシンプルな回答は、住宅診断(ホームインスペクション)には依頼者である買主も立ち会うべきだということです。売主が売却に際して住宅診断(ホームインスペクション)を利用することがありますが、その場合は売主が立会うべきです。

住宅診断(ホームインスペクション)に立ち会うべき理由としては以下の点が挙げられます。

  • 診断の内容・項目を現場において自分自身で見たが方が理解しやすい
  • 現場において見ながら説明を受けた方が診断結果を理解しやすい
  • 診断後に診断の担当者(建築士やホームインスペクター)に質問・相談する際も現場を一緒に見ていた方が話が早く理解しやすい
  • 調査報告(レポート)を見るだけではわかりづらいこともある
  • 購入するかどうか、どこを補修すべきかどうか等の判断を早期にしやすい

上記のなかでも特に重要なポイントとなるのは、診断内容やその結果を理解しやすいという点です。

住宅診断(ホームインスペクション)を利用する方によっても考え方はいろいろあるものですが、どうしても契約前で急いでいるときには、現地で実施する診断には立ち会いし、その調査報告(レポート)が送付される前に購入判断される方もいます。調査報告(レポート)が送られてくるまで待つ日数分を短縮できるからです。

現場に立ち会わずに調査報告(レポート)だけで購入判断するよりは、現地で立ち会って調査報告(レポート)が届く前に購入判断する方が参考になりやすい場合が多いのは確かです。もちろん、現地に立ち会ったうえで調査報告(レポート)も確認してから購入判断するのが理想ですし、これが最もお奨めです。

スケジュールにゆとりがない場合の対応策として参考にしてはいかがでしょうか。

ちなみに、ご夫婦のいずれかのみが立会うという方もいます。もちろん、誰も立ち会わずに調査報告(レポート)を見るだけよりはよいですが、できればご夫婦がともに立ち会われるとよりよいです。建築知識や経験のない方が、はじめて見た住宅診断(ホームインスペクション)の内容や診断結果などを正確にお伝えするのは難しいかもしれません。ニュアンスが伝わりづらいということはありうるでしょう。

いろいろな都合が関わることではありますが、できればご夫婦で立ち会える日程で住宅診断(ホームインスペクション)を依頼することを考えてみてください。

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