重要事項説明書の基礎知識や注意点
購入する住宅が決まれば契約しますが、必ず、売買契約書として書面で契約を締結することになります。民法では、口約束でも契約は有効だとしていますが、住宅の売買契約は書面化する必要があるのです。
そして、その売買契約の締結前には、必ず、対象物件に関することや取引に関することで重要な点を書面を交付して説明しなければならいこととされています。これを「重要事項の説明」といい、その説明を行う書面を「重要事項説明書」と言います。
重要なことなので、書面で説明することが義務づけられているのですが、それほど重要なことであるにも関わらず、多くの住宅購入者は売買契約の寸前にその説明を受けており、正常な購入判断ができるとは考えにくいのが現状です。
その住宅購入に関して重要なことなので、売買契約当日のまさに契約直前に説明を受けても、、、
本来ならば、売買契約日よりも前の日までに説明してもらいたいですね。ですから、購入する住宅を決めて申し込みを済ませたら、不動産会社に頼んで重要事項説明書を前もって提示して頂くようにしましょう。よく読んでわからない点は質問して理解するようにしてください。
そして、売買契約書も契約日に初めて目にしても理解するのは難しいでしょう。慣れていない住宅購入の契約書を一度見ただけで理解するのは、一般の方には難しいものです。ですから、売買契約書も重要事項説明書と同様に前もって提示してもらい、しっかり読んでおく必要があります。
不動産業界では、売買契約の場ではじめて買主に重要事項説明書と売買契約書を提示することが多く、これは業界の悪い慣習の1つだと言えます。なかには、前もって書面を送ってくれたり、契約日よりも前の日までに説明の場を設ける会社や担当者もいますが、まだまだ少数派のようです。
重要事項説明書と売買契約書を先に出して頂くことを遠慮する方も少なくないですが、これは正当な要求ですので、何も遠慮される必要はありません。むしろ不動産会社が率先して用意すべきものです。入手した重要事項説明書や売買契約書について不明点が多く、ご心配であれば第三者に売買契約書類をチェックしてもらうことも検討しましょう。
それでは、以降で重要事項説明書と売買契約書の記載内容について、特に大事な点を説明していきます。