長期優良住宅の解説とメリット・デメリット・注意点
長期優良住宅のデメリットと注意点(2)長期優良住宅と建物の施工品質は無関係
勘違いされている方が多く、実は業界人でも誤解されている方がいますので、ここで取り上げることには注意して理解しておきましょう。「長期優良住宅を建てれば、安全で品質の良い住宅になる」と思われていませんか?
長期優良住宅の技術的審査は書類審査だけであり、建築工事の着工後の検査は行っておりません。よって、施工品質の面では長期優良住宅であることの優位性はありません。
簡単にいえば、長期優良住宅の認定を受けたとしても欠陥住宅が建ってしまう可能性はあります。
これと似た話となりますが、住宅瑕疵担保責任保険や住宅性能評価を利用されたとしても同様です。こちらは、長期優良住宅と異なり、現場検査があるものの施工品質の検査をするわけではなく、仕様の確認をする程度ですので欠陥住宅が出来てしまうこともあります。
実際にこれらの住宅の第三者検査をしていて、図面と相違していても見逃さている現場も多いです。例えば、筋交いが図面通りにないのに検査をパスしていた事例もありました。施工品質という面では、アンカーボルトが緩んでいるのに検査をパスしていた事例もありました。
つまり、施工品質などの面については、長期優良住宅だからといって期待はできないですし、住宅性能評価などであってもあまり期待できません。あくまで、施工会社が自らの手でどれだけきっちりと施工監理、品質管理を行うかが重要です。
そのため、住宅の施工について品質の検査を希望する場合は、別途で第三者の住宅検査を利用する必要があります。
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