築5年の家を買うときの注意点

中古住宅の購入を考えて中古物件を探す方のなかには、築年数の浅い(築浅)物件を探している方も多いです。たとえば築5年程度の家(住宅)です。

築浅の住宅なら、リフォームせずに住めるだろう、長く使えるだろうと考える人が多く、求める人が多いのもわかりますね。

築5年の家(住宅)を購入するメリット・デメリット

まずは、築5年の中古住宅を購入するときのメリット・デメリットを見ていきましょう。

メリット

  • 築浅で綺麗
  • 綺麗なので購入直後のリフォームの必要性が低い
  • リフォームするとしても低価格なのでリフォーム資金は少額で良い
  • 建物が長持ちする(施工不良が無く建物の状態がよければ)

メリットとしては、築5年程度であれば内装や設備もまだ綺麗な場合が多く、中古住宅といえども見た目の印象が良いことが多いです。もちろん、売主の使い方によることであるため一概には言えないが、それは物件見学した際にある程度、判断しやすいでしょう。

内装や設備などが綺麗であれば、購入してリフォームする必要が無いことも多く、自己資金にゆとりが無い場合には嬉しいことです。古い中古住宅を買えばリフォームの必要性は高くなりますから。

デメリット

  • 5年程度で売る場合は後ろ向きな理由の売主が多い
  • 築5年程度で売却に出す物件は多くない
  • 購入後の値下がりが大きいことが多い
  • 諸費用を含めれば新築物件と同程度の総額になることもある

一方でデメリットとしては、後ろ向きな理由で売却する売主が多いことです。

通常、長く住むことを前提に住宅を購入する方が多いですから、新築物件を買って早期に売却する場合は、「住宅ローンを支払えなくなった」「離婚」などといった理由が多くなります。ただ、これらは個人差があるもののそれほど気にすることでもないかもしれません。

「新築は買えないけど中古なら買える、でもできれば綺麗な家に住みたい」と考える方にとっては築5年程度の築浅は魅力的にうつるのではないでしょうか。しかし、こういった築浅の物件はそれほど多くは売りに出されていないため、この築年数に限定して探すとなればなかなか見つからない可能性があります。

そして、購入後の値下がりのこともデメリットとして考えなければなりません。住宅は新築してすぐに値下がりしますが、築年数が新しいときほど値下がりが大きい傾向にあります。築5年であれば、まだ十分には値下がりしていないため、その後の値下がり幅も大きくなる可能性が高いでしょう。

築5年の家(住宅)を購入するときの注意点

築5年で大事なのは建物チェック

築5年など築浅の中古物件を購入するときには、前述したメリットを享受できる物件であるかどうかの確認は必須です。内装や設備の痛み、劣化がひどく、築浅なのに購入後にリフォームに多くの資金を投じなければならないのであれば、5年程度の家を購入するメリットがあるとは言えません。もちろん、その分、売買価格が安ければ話は別ですが。

内装、設備など表面的なものが築年数相応であるかは見た目での判断となりますが、よく見ておきたいところです。

次に、建物の構造上の欠陥(瑕疵)などが無いかは細かく確認しなければなりません。「まだ新しいので大丈夫だろう」という声をお聞きすることがありますが、それは正しくはありません。中古物件をチェックするときには、大きく分けて「劣化がひどくないか」という点ともう1つ「新築時の施工ミス・施工不良がないか」も非常に大事な注意点です。

新築時の施工ミスには築年数は無関係ですから、築5年程度の建物でも見つかることは多いです。床下や屋根裏へ潜って調査すれば、売主も気づいていなかった「水漏れ・土台の腐食・断熱材の施工不良」などが見つかることも少なくありません。できれば、きちんと専門家に中古住宅の診断(ホームインスペクション)を依頼するとよいでしょう。

また、築5年程度の場合、購入時の諸費用などもあわせて総額でよく検討してみれば、新築住宅を購入するのとかわらない、もしくはむしろ高いぐらいだったということもあります。購入する前に諸費用のこともよく検討しなければなりません。

ホームインスペクションのアネスト

ホームインスペクション
第三者の一級建築士が、住宅購入・新築時などに建物の施工ミスや劣化具合などを調査する。新築(建築途中および完成物件)・中古住宅に対応。安心してマイホームを購入できる。