新築一戸建て住宅診断(建売住宅のホームインスペクション)のレポート~前編~

ホームインスペクション・レポートのコーナーでは、住宅コンサルティングのアネストのスタッフが、住宅診断(ホームインスペクション)の現場に同行したときの様子を公開します。

今回、大阪府柏原市で「新築一戸建て住宅診断(建売住宅のホームインスペクション)」サービスへ同行させて頂きました。その際の様子をレポートさせて頂きます。

今回担当して頂くのは、10年以上の経験を持つ、ベテランの一級建築士・丹波さんです。

一級建築士の丹波

当日の丹波さんとの待ち合わせは、最寄駅の改札口で調査開始時間の30分前と約束していましたが、思いのほか早く到着してしまいました。駅構内で丹波さんを待とうと思っていましたが、既に大荷物を持った男性がおられ、それが丹波さんでした。私よりも早く到着されていたんですね。

丹波さんによると、現地で迷って遅刻するといけないので、いつもかなり早くに到着され、お客様との待ち合わせ場所の確認を早々に済まされるそうです。さすが、プロのお仕事ですね。

現地に到着すると、お客様と不動産会社のご担当者様に名刺をお渡ししご挨拶。そして報告書のサンプルをお見せしながら、調査範囲や調査項目のご説明をします。調査項目は、物件の間取りなどにもよりますが、数百項目にも及びます。さて、その数百項目をどのように調査していくのでしょうか。

まずは、玄関で靴を脱いで入らせて頂くのですが、驚いた事が1つ・・・

丹波さんは、靴を脱ぐと、靴下を2枚重ねで履いておられました。理由を聞くと、靴下の2枚履きをしておくと、「まず玄関で靴を脱ぐ→そして靴下を1枚脱ぐ→綺麗な靴下が表れる」そうすると、わざわざ玄関で綺麗な靴下を履くよりも、靴下を脱ぐ方が時間の短縮となり、すぐに調査が始められるとの事でした。

お客様の物件を汚さないように、綺麗な靴下を履くという気遣いがよいですが、時間をムダにしないためのアイデアにもプロ意識を感じました!

さて、前置きが長くなりましたが、いよいよ調査スタートです!
まずは、1階リビングからです。

壁の診断

壁に懐中電灯の光を当てて、クロスの浮き・はがれ・めくれ等がないかどうか確認しているところです。外は十分明るく、外光だけで調査ができそうな気もしましたが、より細かく確認するために、日中でも懐中電灯を使用して調査を行っています。細かなところまで確認をするのですね。

サッシ周りの調査

次に脚立を使用して、窓を開閉し、動作確認を行います。サッシや網戸にがたつきがないか、鍵の施錠はきちんとできるか、ガラスに割れはないか・・・などなど、1つ1つ細かく確認をしているところです。

ちなみに、この脚立ですが、床にキズがつかないように、脚の部分には布が巻かれたり、ガムテープで補強がされていたりと、住宅診断用にカスタマイズされた脚立になっていました。色んなところに、細かな配慮がされているのですね。

次は、和室の調査に移ります。

和室の畳下地の調査

上の写真は和室の畳を持ち上げているところです。畳の下は湿気が多くなり、木材(床下地板)にカビが発生することがあります。長く住む家なので、湿気やカビは気になるところですね。

水準器

上の調査器具は、床や壁の傾きを測定する水平器(水泡タイプ)です。水平器を用途に応じて使い分けて調査していきます。

オートレーザー水平器

また、床や壁の傾きは、レーザー水平器(上の写真)も合わせて使用します。

レーザー水平器の光線

赤いレーザー光線がきちんと壁の角に垂直と水平に当たっているかどうかで、傾きの有無を調べます。水平器(水泡タイプ)と合わせて調査してもらえるのは、より安心感が深まりますね。

この続きは、「新築一戸建て住宅診断(建売住宅のホームインスペクション)のレポート~後編~」に続きます。

○関連記事・コラム

○専門家に依頼するなら

 

新築一戸建て住宅診断(建売住宅のホームインスペクション)のレポート~前編~”へ1件のコメント

この投稿はコメントできません。