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高額な新築住宅の購入なのに作り手の顔が見えない

顔の見えない住宅販売

新築一戸建てや新築マンションの販売現場に関することで、いつも疑問に思うことがあります。

数千万円もの高額な住宅を売買しているにも関わらず、買主はその住宅をどんな人が建築したのか知らないままということです。

スーパーに買い物に行けば、野菜の生産者情報が公開されていることは多くなりました。どこの誰が気持ちを込めて野菜を育てたのかわかる時代です。食は人の安全性に関わる重要なものですが、住も同じですね。

1軒の住宅の新築に関わる人や会社の数はたいへん多く、工程ごとにいろいろな職人さんが出入りしています。職人以外にも当然のことながら現場監督もいますし、真面目な工事監理者なら現場に出入りします(残念ながら工事監理がきちんとされていない住宅の方がはるかに多いですが)。

顔の見えない住宅販売

現場に関わる人以外にも、土地の仕入れや造成、企画、設計といった業務を担当する人たちも関わっていますし、建築資材や設備メーカーも関わっていますね。

しかし、買主が会って会話する人といえば、完成物件なら営業担当者とその上司ぐらいのものです。着工前の住宅で間取りなどの打合せもある場合なら、設計者と話す機会もありますが、企画した人や工事監理者、現場の職人については名前も知らないことが多いです。

建築中、何度か現場へ見学に行けば大工さんの顔は覚えるかもしれません。それでも名前も知らないのが一般的です。現場の職人や現場監督とは簡単に挨拶する程度ならあるかもしれませんが、それで十分なものでしょうか。

これは、売る側、つまり住宅・不動産業界側が真剣に考えるべきことだと思いますが、特に新築分譲マンションや建売住宅の販売現場では、こういったことに疑問を感じている業界関係者は少ないようです。企画・販売する側にとっては、数千万円の住宅販売に慣れも生じますが、買主にとってはものすごくエネルギーの必要な一大作業です。多くの不安を抱えながら購入している人もたくさんいるのです。

売り手と買い手の意識差が根底にあるのは間違いありません。

売り手の皆さんには、ぜひ顔の見える住宅の開発・分譲をしてほしいと考えています。来場される購入検討者の全てに関係者があって会話するのは無理がありますが、写真・プロフィール付の冊子ぐらいは用意できるでしょう。

そういったものを販売センターで見て頂いたり、オープンハウスのときに置いておいたりするのも1つの方法です。契約のとき、遅くとも引渡しのときには主だった人たちとお会いし挨拶する場があってもよいでしょう。

住宅の買い手は、現場の人たちに対して少し怖いイメージをもっている人も少なくありません。実際に態度があまりよくない人も多いですし、悪気はないものの無愛想でマイナスイメージを与えてしまっているケースは非常に多いです。

でも、少し話してみると良い人だったというケースもまた非常に多いです。これで買い手が安心できることもあります。

一方で、実は作り手も買い手の顔が見えないわけです。たとえば、住宅を企画している人が個々の買い手に接することが意外と少ないことがあり、それでよい仕事ができるのかというと疑問が残ります。

買い手にとっても売り手にとっても、顔の見える住宅の売買が普通に行われる業界になってほしいものです。

執筆者:専門家

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