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夫婦共有名義で住宅を購入するメリット・デメリットと注意点(1)

夫婦共有名義で住宅を購入するメリット・デメリットと注意点

住宅を購入する際、買った住宅の名義を夫一人のみとするか、もしくは夫婦共有名義とするかで悩んでいる人は多く、よく相談を受けることです。購入資金を支出する人やその金額などによって名義をどうするべきか決まってくることですが、そのメリットやデメリットを理解して購入資金と名義を調整することも考えましょう。

将来、マイホームの名義のことで後悔しないように、住宅購入前に夫婦共有名義のメリット・デメリット、そして共有とする場合の注意点をここで学んでおきましょう。

夫婦共有名義とは?

そもそも夫婦共有名義とは何か正確に理解できていますか?

ここでいう名義とは、住宅の所有者となる人の名前のことです。つまり、夫婦共有名義とは、夫婦2人が買った住宅の所有者になるということであり、不動産登記には2人ともが所有者として記録されることになります。仮に夫のみの名義とした場合は、不動産登記の所有者に妻の名前は出てきません。

共有名義は夫婦に限らず、親子や兄弟姉妹でも可能ですし、そもそも全くの赤の他人と共有することもできます。法人と共有することだってできます(法人と個人の共有は見たことないですが)。

共有名義で登記する場合、必ずそれぞれの所有権の持ち分も記録されます。所有権の持ち分とは、所有権に占める各所有者の割合です。夫婦が半分ずつ所有するのであれば、持ち分は「2分の1」と明記されます。法務局で登記記録(全部事項証明書など)を請求して内容を見れば、この名義や持ち分を確認できます。

ちなみに、全部事項証明書などは誰でも簡単に法務局で請求して閲覧することができます。他人の所有する不動産でも確認できます。もちろん、あなたのお隣の家の情報も簡単に確認できます。

◆夫婦共有名義で住宅を購入するメリット

次に購入した住宅を夫婦共有名義とした場合のメリットをあげてみます。ここであげるメリットとその後にあげるデメリットを比較して夫婦共有名義とするか単独名義とするか考えるとよいでしょう。

  • 2人の資金力(収入合算)で住宅を購入しやすくなる
  • 住宅ローン控除を2人で受けられる
  • 住宅売却時の3,000万円の特別控除を2人で受けられる

以上3点が夫婦共有名義とするメリットですが、もう少し詳しく見ていきましょう。

2人の資金力(収入合算)で住宅を購入しやすくなる

1つ目のメリットは、住宅を購入しやすくなることです。住宅を購入するためには、対象物件の価格等の条件に応じた購入力(資金力)が必要です。多くの人が銀行から融資を受けます(住宅ローンを利用します)が、その借入額は1人で借りるよりも2人で借りる方が大きくなります。

例えば以下のような例が考えられます。

夫が年収500万円で、その他の条件から借り入れできる住宅ローンが2,500万円だとします。これに頭金500万円を合わせて購入できる物件が3,000万円ですね。これに、妻の年収350万円を合わせると借り入れできる額が4,000万円になれば、頭金が同じであっても購入できる物件の価格は4,500万円となります。

※注意書き
上記年収で必ず上記金額を借入できるというわけではありません。その他の様々な条件によって、また金融機関によって異なります。

上記のように2人の収入を合わせて銀行から融資を受けることを収入合算と言います。この収入合算により、購入できる価格帯があがることは、メリットだと言えます。

但し、2人とも収入があることが前提ですから、例えば妻が専業主婦で収入がなければ借入額が増えるわけではありません。

また、資金力は住宅ローンの借入額だけではありません。購入時に必要な自己資金(頭金や諸費用の支払い)を2人で用意することもできます。自己資金は妻が専業主婦であろうとなかろうと、その妻が貯金から資金を出せばよいことですから、勤務の有無は無関係ですね。

2人の資金力を合わせることで購入しやすくなりますし、また購入できる住宅の価格帯をあげることもできます。

収入合算と住宅ローン控除

住宅ローン控除を2人で受けられる

夫婦共有名義とする2つ目のメリットは、住宅ローン控除を2人で受けられることです。

住宅ローン控除では、1人につき10年間で最大400万円の控除(2017年時点の制度)を所得税から受けられます。実際には年収や借入額などの条件次第ですから、これだけの控除を受けられる人はほとんどおりませんが、10年間で200万円以上の控除を受けられるケースも少なくありません。

夫婦いずれかの単独名義であれば、住宅ローン控除はその名義人の1人のみしか対象となりませんが、共有にすれば2人ともが対象となるので、収入や借入額の条件によっては数十万円のメリットを受けられることが多いですし、条件次第では100万円を超える効果を得られることもあります。

住宅ローン控除額の計算方法は「住宅ローン控除(住宅ローン減税)の内容と必要書類、手続き」をご覧ください。

住宅売却時の3,000万円の特別控除を2人で受けられる

共有名義とすることで、3,000万円の特別控除を2人とも受けられることがメリットだと言われることがあるので、一応、メリットの項目にあげたうえで説明しておきます。

「一応」としたのは、実際にこのメリットを受けられるような人はほとんど存在しないからです。

不動産を売却したときに、その売却によって利益が出た場合には、その利益に対して課税されます。しかし、売却した不動産が自宅であるならば、居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例を受けることができることになっているのです。

3,000万円の特別控除と聞くと何やら凄そうだと思うかもしれませんが、ほとんどの人にとってはそうでもありません。

売却したときの利益に対して課税される税金から最大3,000万円も控除されるのですが、そもそも売却益が3,000万円も出ることがあるでしょうか?

ずっと昔に購入した不動産であれば、その後の値上がりにより大きな利益が出ることもあります。親世代が購入したマイホームではよくあることです。そもそも物価も全然違いますからね。しかし、今の時代に購入した住宅が将来、それほどまでに値上がりする可能性はあまりに低いでしょう。

もちろん、相当大きな豪邸であれば、元の価格が高いですからそれだけの値上がりの可能性もあるかもしれません。しかし、一般家庭が購入する物件ではほとんど該当することはありません。つまり、該当しない特例が夫婦2人で受けられることになってもメリットとは言えませんね。

この続きは、「夫婦共有名義で住宅を購入するメリット・デメリットと注意点(2)」でご覧ください。

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